猫のうずとhuci日記

猫と雑記と雑音楽のたれながしの場

つづき。

男の子と女の子が遊んでたんです。

だいじょぶですか?

ついてきてますか?

きのうのつづきだよ。

ん?つまんない?

いいから。そんなのいいから。

−196℃のストロングゼロの梅をのみながら。今日は。

きくぜ。ストロング。名前負けしてません。

 

 

男の子と女の子があそんでたんです。

でっかい家の庭先で。

 

まあお互い子供ですから、一緒に遊び始めたんです。

ここ不自然ですよね。わかります。ムリヤリっぽいもん。

でも、正直覚えてないんだよね。

どういう風に話しかけて、どういう風に遊び始めたのか、なかよくなったのか。

気づけば縁側に座って、サイダー飲んで、すいか食って、せんべい食べてた。

 

その子達の名前は全く覚えてません。きいたのかな。それすら覚えてない。

とにかく、男の子の方は、おれと同い年。女の子の方は一歳下。

っていうのを、そこのお母さんから聞いたの。

 きょうすけくんは今何年生?

 あらそう、ウチのと一緒ねぇ。

 仲良くしてあげてね。

 すいか食べる?

みたいな。

 

一歳下の女の子は、子供ながらにすげぇかわいいなって見てました。

男の子もそのお母さんもキレイで、キレイな顔してましたね。

たぶん。

んー、わかんない。ここらへんは後で付けたおれの勝手なイメージかも。

実際はフツウの田舎のガキとおばさんだったかも。

うろおぼえなんです。なにしろ。

 

夕方5時になると、町中に聞こえる大きさでサイレンが鳴ります。

役場から。

知ってると思うけど、一応。役場ってのは、その町にとっての市役所とか区役所みたいなとこの事よ。

5時になると、う〜〜う〜〜う〜〜ってサイレンが鳴るの。

子供はウチに帰りましょうと。

 

 5時だね。じゃあそろそろ帰りなさい。ここまで遠かったでしょう。家の人が心配するから。暗くなる前に。ね。

 

お母さんに言われて帰りました。

 じゃまた明日も遊ぼうー!明日も来るねー!バイバーイ!って感じで。

 

赤い橋までは畦道をまっすぐです。来る時に曲がった記憶はないです。

だから帰り道は簡単。

まっすぐ。

そのとおり、田んぼの真ん中をまっすぐで、赤い橋渡って、幼稚園の十字路でまもるくんとじゃあまた明日ーっつってわかれて、家に帰りました。

 

夕ご飯を食べながら、今日どこそこ行って誰と会って一緒に遊んで楽しかったー。

明日も遊ぶ約束してきたー。

ってじいちゃんばあちゃんとうちゃんかあちゃんに話しました。

 

次の日、昨日と同じく、昼過ぎに幼稚園の前でまもるくんと待ち合わせをして、赤い橋を渡り、田んぼの中の畦道をひたすらまっすぐ。

山が近くなってきて、田んぼがきれてちょっと開けたところ。

 

に、家なんかありません。

まわりの景色は昨日と一緒です。

あんなにでかくて目立つ家が、というかね、というかね、なんにもないんです。

確かに、絶対ここなんですよ。

ちょっと道まちがえたとしても、ここにいるおれから全く見えないなんてありえないんです。

あの家が。あんなでかい家が。

 

不思議と、なんか不思議と、なんでだったんだろな、へんに納得したというか、受け入れたというか、二人で何も言わず引き返しました。

帰る道中、特にそのことについて話した記憶はありません。

 

その日は、そのまま役場の近くのグラウンドにいって、適当に遊んで、ノドかわいたっつって、役場の中に忍び込んで、冷たい麦茶を飲み、原因はなんだったか忘れたけどケンカをして、家に帰った。

ような気がする。

 

 

っていう出来事を、二十歳過ぎて、ちびまる子ちゃんのマンガを読んだ時に、うぅわっ!と思い出したんです。

マンガの中では、まる子達が遊んでるときに、なんかの拍子に洋館に迷い込み、そこで怖いながら楽しく遊び、明日また探検しよう!って次の日、この辺だったよなーってその洋館を探すんだけど、そんなものどこにもなかった。

さくらももこが大人になって思うには、

 

 子供の頃には、子供だけに見える遊び場を神様が気まぐれに与えてくれるんだ。

と。

 

大人になってあの時のことを思い返して考えてみると、おれと同い年なのに知らない男の子なんているはずないんです。

たかが2クラス。松組竹組。

合わせて60人弱ぐらいだったかな。

みんな知ってる。

それに、子供の足で行ける距離なんてたかがしれてる。

当時かなり遠いと思ったあの家までの距離だってたかがしれてるんです。

学区がちがうなんてありえない。

バスで30分かけて通ってくる奴だっていっぱいいたんだから。

 

 

そんな田舎でのおはなし。

 

今としては、本当にあった事なのか、はたまた夢だったのか、それとも、ちびまる子ちゃんに触発されて大人になったおれがいつのまにか作った作り話なのか。

わかりません。わかんない。まじで。

 

なにはともあれいい思い出です。

不思議でちょっと怖い。

 

誤解されないように言っとくけど、おれは全くそういうの信じないタイプです。

霊感があるとか言ってる奴に引いちゃう感じ。

 

まあ、これ、どうですか。

ほんとだとおもいます?